原材料の説明(仮) 0930

▼東南アジアのラストフロンティア、ラオス

東南アジアのインドシナ半島に位置するラオス人民共和国。
日本の本州とほぼ同じ広さを持ち、まるでヤシの木のような形をしています。
人口は約701万人で、埼玉県と同規模の人々が住んでいます。
1953年にフランスから独立し、1975年に今の国家体制がスタートしました。
国旗は赤、青、白で構成され、真ん中には日本と同様に円が描かれています。
ラーオ族が人口の大半を占める敬虔な仏教国です。

日本からはバンコクかハノイ経由で約10時間ほどのフライトです。
タイからは夜行列車でも入国が可能です。

食文化はフランスとアジアが融合したものが多く、
「カオ・チー・パテ」と呼ばれるバゲットのラオス風サンドイッチが有名です。
隣国のタイほど全体に料理が辛くなく、日本人の口にあったものが多いです。

時間の流れがとても穏やかで、どこか懐かしさを感じる不思議な国。
その雰囲気を味わうために毎年多くの外国人観光客が訪れます。
その住む人々は非常に穏やかで、
自然や家族とともに生きることの豊かさを教えてくれます。

▼変化と伝統の二側面、ヴィエンチャン

南北に伸びる国土の中心に位置する首都ヴィエンチャン。
1560年に北部の古都ルアン派バーンから遷都してから、
政治経済の中心市として成長しています。

ここ10年での変化は特に目まぐるしいものの、
そこにはまだフランス統治時代の面影や
仏教国としての伝統が根付いています。

観光するのにも数日あれば回りきれてしまうほど
コンパクトシティーなのも魅力的です。

▼テロワール

国土面積の約7割が森林地帯で占めている、自然が豊かなラオス。
多くの農産物は農薬・除草剤散布しない自然栽培が基本です。

国土の90%がメコン川水系に含まれるほど地形に恵まれ、
水も豊富なことから、ラオスでは水力発電が行われています。
発電するうちの7割近くが隣国タイへ送電されるほど。

LAODIのラム酒づくりに用いられる水はメコン川の伏流水で、
地下100mの深井戸から汲み上げています。
加水に使う水は蒸留所近くにある神聖なお寺から湧き出る名水を使用しています。

▼原材料の説明

すべての基礎となるさとうきび

さとうきびの原産国、実はインドから東南アジアにかけての地域なんです。
LAODIで使われるさとうきびはUTONG-Ⅲと呼ばれる品種で、
鮮やかな緑色が特徴です。最頂点が8mに達することも。
平均糖度が20度を超え、太い幹にはさとうきびの甘さが凝縮されています。

また一般的なラム酒と違う点は、さとうきび本来の甘みやフレッシュさを
ダイレクトに感じられることです。
有名なラム酒の産地の多くが海に面していますが、ラオスに海はありません。
そのおかげでさとうきびに磯の香りが付着せず、本来の味わいが保たれます。

収穫時期は毎年11月〜2月の間に収穫され、1年のうちこの4ヶ月間だけ
貴重なラム酒づくりが可能です。

・各果実
LAODIではラオスを中心とした有機栽培果実や素材をホワイトラムにそのまま漬け込み、マリアージュラムをつくっています。

有機プラム:ラオスの北部にあるシェンクアン県産。海抜1000m以上もある地域で栽培された無農薬プラムは、LAODI醸造責任者である井上さんが長年信頼関係を築く農家から直接仕入れています。産地はラオス北部で。桃よりも酸味があるその味わいは、まさに正統派フルーティーといえます。

有機パッションフルーツ:ラオスの北部にあるシェンクアン県産。表面が濃い紫で覆われ、中身は黄金に輝くピューレがぎっしりと詰まっている果実です。南国感がマックス漂う芳醇な果物のアロマと、暑さを乗り越え、凝縮されたこ鮮烈な酸味がたまらない灼熱のフルーツ。こちらもプラム同様、長年信頼関係を築く農家から直接仕入れています。

有機ココナッツ:ラオス首都ヴィエンチャンの中心街から47kmほど離れた蒸留所付近で、メコン川がそばにある水源が豊富なエリア。そこで育つココナッツを直接買い付けています。このココナッツはとっても新鮮でみずみずしく、中のココナッツウォーターは水分補給としても現地の人に飲まれるほど日常的なものです。内側にあるでシャキシャキした実とフレッシュジュースを余すことなく使用しています。

有機コーヒー:ラオス南部ヴォラーヴェン高原産コーヒーを使用。この豆はマニアの間では有名産地なんです。標高が約1,200mもあるミネラルたっぷり火山性の土壌で、コーヒー栽培にはうってつけの土地。この土地で栽培される有機栽培の貴重なティピカ種は1900年代初期にフランス人によって持ち込まれました。これはコーヒーの原種に近い希少な品種として知られ、ラオスでは大切に育てられています。その豆をLAODI醸造責任者である井上さんが長くから付き合いがあり、実際に足を運んで栽培状況を確かめたことのあるコーヒー農家から直接仕入れています。
仕入れたコーヒー豆は、ラオス首都ヴィエンチャにある名店カフェ「Little House Cafe」で特別に深煎りします。香り高く、香ばしい味わいが特徴です。

有機ウメ:タイ北部チェンマイ産の日本品種・古木梅とマケドニア産ジュニパーベリーを使用。標高1,300m地帯で育った梅をこだわってセレクト。剪定されず育った梅は、小ぶりながらもワイルドな酸味と芳醇な甘酸っぱさを秘める緑色の宝石です。LAODI醸造責任者の井上さん自身がこの梅畑をみるために、山道をなんと6時間以上その足で歩いたとか。

今回組み合わせたのは、マケドニア産ジュニパーベリー。一般的には同じ蒸留酒のジンのベースアロマに使用される針葉樹の果実です。北半球の比較的寒い地域に広く分布し、ヨーロッパでは古くから薬として重宝されてきました。胡椒のようなスパイシーな香りが特徴です。


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