【LAODIファンインタビュー第三弾】食べることに留まらない「想いを馳せるパン」で種を蒔く・天然酵母ベーカリー Noufuさん
普段LAODIをご愛用いただいている方はどんな想いで、何をつくられているのか、その方々の哲学やこれまでの人生を伺いながら「おいしいさ」について考える企画です。
LAODIファンインタビュー第三弾は「Noufu」のおふたり。パンだけでなく、店内の空間や雰囲気、食べるというその先にある「馳せる想い」とは。
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<目次>
1. 我が子のように手掛けたお店づくり
2. 心が喜ぶようなシンプルな生活へ
3. パンとの出会い
4. 想いを馳せ、おうちに帰った後も寄り添い続けるパン
5. LAODIとの出会い
6. 誰かを思い浮かべながらパンをつくる
7. お店への想い
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2020年11月、埼玉県・入間市にスタートしたパン、おやつ、スープを提供するベーカリー「Noufu。」自ら酵母を起こし、その酵母によるパンづくりにこだわる。季節に寄り添った極力オーガニックのものを使用。古道具やアンティークを装飾に使うなど、店内の雰囲気づくりも楽しめる穏やかで居心地のよいお店。
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1. 我が子のように手掛けたお店づくり。
志田さん:自分たちの手でお店づくりをやりたいという思いがまずありました。仲良くさせていただいているお店の方々もセルフイノベーションをされた方が多く、アドバイスをいただきながら、実際にペンキ塗りや漆喰塗りなどの手伝いにも来て下さいました。
志田さん:(店づくりには)設計士さんには依頼せず、キッチンの床と入り口のスロープをご近所の左官屋さんにお願いしました。とても親切な左官屋さんで困ったら相談していました。(笑)
志田さん:あとは自分たちで(部屋の中の)壁を壊して作り直し、小窓を入れたり、引き戸を設置してみたり。わからないところはYouTubeや本を見ながら見様見真似でやってみました。
外壁も今とは質感が異なりましたが友人に協力してもらいながら時間をかけて自分たちの手でつくりあげることができました。
-営業日はいつですか?
志田さん:子どもがまだ小さいので今は大体週に2〜3回の不定期オープンとしています。イベントやアトリエでの出店、全国への発送便も月に1回設けています。発送便はありがたいことに北海道から鹿児島まで、最近は遠方からの注文をいただくことが増えています。
-月の商品数はどれぐらいでしょうか?
志田さん:1日16〜20種類くらい。日によって季節のスープのテイクアウトをご用意しています。自家製酵母でパンを焼くためどうしても生地の発酵に時間がかかるのと、フィリングも全て自家製のため仕込みに時間がかかるのであまり多くの種類を焼くことが出来ないのですが日替わりで違う種類のパンを焼くなどお客様に楽しんでいただけるよう工夫しています。
noufuさんご提供画像
-レギュラー商品と季節ものがありますか?
志田さん:レギュラー商品に加え、季節感は大事にしていて、その時々季節のものを美味しく食べられるようなメニューを考えています。
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志田さん:パンを膨らませる酵母のメインはお米(自然栽培、減農薬栽培)を元にしています。あとは季節の酵母、これからだとりんご、ゆず、レモン、ローズマリーなどで起こしていきます。パンの他にもお菓子、季節の野菜を使ったスープ、果実で作ったドリンクなど「旬」を大切に、これから季節のシュトレンの準備が始まります。
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2. 心が喜ぶようなシンプルな生活へ
志田さん:助産院での出産を機に食の大切さを実感し、食の生産過程や環境などに興味を持つようになりました。その中で自分たちの生活も徐々に変化していき、一つ一つのことを選ぶ基準ができていきました。
志田さん:オーガニックのものがあまり近所で売っていなかったので、電車で買い物に行ったり、ネットで注文したりして、「身近にもっと有機食品や食材が買える場所があったらいいのになぁ」と思うようになりました。この時の思いが自分たちでお店を始めるにあたって骨格となっています。
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3. パンとの出会い
志田さん:もともと妻は保育の仕事、私は障がい者福祉の仕事をしていました。ある時、障がいのある方と一緒に働くパン屋の配属になり、そこで初めてパンとの関わりがスタートすることになりました。パン部門で2年ほど経ったころ、子どもに食べさせたいものと自分が焼いていきたいパンを考えた時により身体に優しいものがいいなと思い始めました。
志田さん:その頃店舗の責任者になるタイミングと重なり、新しい福祉のパン屋ができたらいいなと思い始めそこから酵母の起こし方、国産小麦の扱い方を一から勉強しました。障害のある方と農園で果実を収穫し酵母を起こしたり、石臼で粉を挽いたりと色々なことにチャレンジしていました。その時の経験が今のお店づくりの礎になっていると思います。
志田さん:その後色々なきっかけがあり「夫婦でお店をやりたい」という気持ちが芽生え、開業に向けた準備を始めました。
noufuさんご提供画像
-どのように材料を選んでいますか?
志田さん:できる限り自然に寄り添った製品をつくっている方から購入したいというのが一つと、商品や生産物に対しての思いやこだわりに自分たちが共感できるところから仕入れたいなと考えています。
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志田さん:小麦粉は栃木県のアオヤギ製粉さんの無農薬・無化学肥料のもの、塩は火力発電の熱を再利用して作られている九州の天草の塩を買わせていただいています。自分たちもそういった取り組みを微力ながら応援したいのと、自分たちのお客様にも生産者の方々の想いを届けていきたいなと思っています。
ーどのように探すことが多いですか?
志田さん:知人からの紹介や、ネットで調べて直接取引をさせていただくことが多いです。
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4. 想いを馳せ、おうちに帰った後も寄り添い続けるパン
志田さん:美味しいものを食べた時、大切な人にお裾分けしたくなったり、一口食べてふと心が緩んだり、温かい気持ちになったり、懐かしくなったりと、食べ物は身体を作るだけでなく心とつながっていると日々感じます。
志田さん:シンプルなものだからどうやって食べようかなと思いを馳せることができるようなもの、おすすめの食べ方をご提案する中でお客様の食卓に寄り添えれば嬉しいなという思いでお作りしています。
「今日シチューを作るんですけど、どれが合いますか」などお客様と一緒にお話をしながらパンを選ぶことも楽しみの一つです。
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5. LAODIとの出会い
志田さん:開業前にラム酒を探していて、その時オーガニックなど素材にもこだわりのある川越で人気のスコーン屋「komugi」さんに材料の相談をする中でラム酒の話をしたところ、プレオープンの際にLAODIさんのシュガーケーンをプレゼントしていただきました。
志田さん:それをきっかけにHPを拝見し、無農薬でさとうきびを育てるところからラム酒になるまでの工程へのこだわりや信念に共感できる点がとても多く、商品を購入して終わりではなく、購入したお客様が飲んだり食べたりして過ごす時間を想像して提供しているというところが素晴らしいなと感じました。
志田さん:また、ラオスの方々が生き生きとされていてその表情がすごくいいなぁと思いました。それをみて自分たちはこういう方々が心を込めてつくったもので、商品をつくれているんだなという実感が湧きます。
-実際お使いいただいた味わいはいかがでしょうか?
志田さん:まずは香りがすごく良いというところと、りんご、バナナ、レーズン、カレンツ、いちじくあとはナッツ系に合わせているんですけど、すごく相性が良いです。素材の本来の美味しさを損なわずに(LAODIが)引き立たせてくれています。
noufuさんご提供画像
志田さん:季節のシュトレンでは、ブラウンラムとシュガーケーンを果物によって使い分けをすることで味わいの違い、メリハリがすごく感じられます。
漬け込むことでラム酒の香りが芳醇でまろやかなものへと変化していきます。
noufuさんご提供画像
志田さん:シュガーケーンを使ったラムバナナとショコラのクロワッサンは、爽やかさもあり息子も好きで食べています。
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6. 誰かを思い浮かべながらパンをつくる
志田さん:店舗ではインスタグラムにてパンのお取り置きを承っています。
お取り置きによる半受注制にすることで「このお客様が今日来てくださる」ということが事前にわかり、お客様のことを考えながらパンを焼けることに幸せを感じています。また、1日の製造量の見通しが立てやすくなり、結果的に限りなく廃棄ゼロに繋がっています。
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7. お店への想い
志田さん:お店のコンセプトとして「きっかけの種まき」ということをずっと考えてきました。季節を感じられる旬のもの、自然に寄り添った素材を使ったパンやお菓子やスープ。
知り合いのお店や作家さんのドアやショーケースなどの古道具、器、Noufuの制服、発送便にお入れするお花。
志田さん:パンを選ぶ時間や、パンをなんの料理に合わせようか、どんな器に乗せて食べようかなど考える時間etc. オーガニックのものもいいなとか。お店の雰囲気が好きだなとか。店構えからはパン屋と気がつかない方がふらっと入ってきて、「何屋さんですか」から交流が始まるのも。きっかけはそれぞれ。
志田さん:自分たちが撒いた種(提供する商品、空間、時間)が「いいな」「心地よいな」に繋がれば嬉しいです。お店の名前の「Noufu」=「農夫」=「種まき」という想いです。(笑)
自分たちの想いを感じ、共感してもらえる方に届けていきたいです。
-今回の取材を終えて。
まず非常にお二人の世界観がしっかり保たれていて、その軸が伝わるお店の雰囲気に感動いたしました。実はかなり前からインタビュー取材をしたい!と思っていたものの、「断られたらどうしよう…」と躊躇っていました。しかしやはりお二人にお話を伺いたい!ということでいざ取材申し込み。
ご快諾いただい時は「思い切ってお願いしてよかった!」と。人生アプローチしてみることが大事とつくづく思いました(笑)
そして実際に直接お話を伺っていくなかで、ご自身のポリシーはしっかりお持ちでも、それを決して誰かに押し付けることなく他のものも許容しつつ共存していく姿勢が大変勉強になりました。
インタビュー内での話にもありますが、「種まき」という事象に例えてお客様に発芽するタイミングを委ねる、という想いはLAODIでも持っておきたい心構えだと感じました。
お酒はもちろん飲める年齢が定められていて、身体的影響もあるのでノンアルコールや飲まないという選択肢もあります。そういった自由な選択肢が存在する世界でお酒を飲む飲まないは人それぞれの自由。もし楽しんでくれるタイミングが生まれたら有り難く、それを押し付けるのではなく、巡り合わせを待てたらいいなと思いました。
またNoufuさんのパンも実際に頂きましたが「こんなにも幸せが口に溢れるの…?」というほど、食べる喜びを噛み締められるパンでした。「これを食べれることが幸せ」という食に出会えるっていいですよね。
今回ご協力いただきました志田様ご夫妻、本当にありがとうございました!
皆様もぜひNoufuさんのパン、一度召し上がってみてはいかがでしょうか?
▼Noufu パンとおやつとスープ
https://www.instagram.com/noufu.pain/
▼今回ラムレーズンにNoufuさんにご使用いただいてるLAODIはこちら
●LAODI人気No.1 シュガーケーンマリアージュラム
生さとうきびを丸ごとラム酒に漬け込んだ自然な甘さ
4,620円(税込) / 750ml (2022年11月現在)
https://www.laodijp.com/products/hk_iwsc_silver_laodi_sugercane
このラム酒はまさしく"飲むさとうきび"。カラメルのようなビターさもありながら、黒糖のような深いコクのある甘さ。日本人にとって親しみ深い味わいです。ナチュラルで親しみやすいラム酒なので、「はじめのラム酒」におすすめ!
一日の終わりに心を癒やす甘さが味わえる一杯です。そのままはもちろん、砂糖の代わりになる甘さなので、プリンにかけたり、牛乳や紅茶にプラスすると芳醇さが増します。
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上品で芳醇な香りと味わいが続く熟成ラム
6,050円(税込) / 750ml (2022年11月現在)
https://www.laodijp.com/products/twsc_silver_special_laodi_brown
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香り:蜂蜜のようなとさとうきび由来の芳醇さ
味わい:レーズンのような上品な甘み
余韻:長く残るなめらかさ
(無着色・無香料・ノンチルフィルタード)
控えめで華やかな甘みはウイスキー好きも楽しめる1本で、ドライフルーツとのマリアージュは絶品です。
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取材ご協力:Noufu様
インタビューワー:稲子きよみ (LAODIアンバサダー)